「ジャン!」

「お、。どうした?」



はジャンの家へ向かった。

ジャンは今日非番だったのだ。

笑顔でジャンに抱きつく

そっと抱きしめた。



「家、帰らないで来たのか?」

「うん。せっかくジャンが非番なんだもん。家に帰ってたら時間がもったいないでしょ。」



そのままを抱き上げ、部屋に入る。

はこの高さの目線が大好きだった。

いつもより高いので、全然違う景色が見えて。

何よりもジャンと同じ高さでものを見ることができるからだ。


そっとをソファに座らせ、コーヒーを淹れにいくジャン。

カフェオレね、とはキッチンに向かって言った。

しばらくしてお揃いのカップを持ったジャンが戻ってくる。



「はいよ、ミルク多めだろ?」

「うん。ありがと。」



隣に座ったジャンにお礼を言い、カップを受け取る。

ミルクのたっぷり入ったカフェオレが喉を通る。

秋の風に冷やされた体が温まった。



「あ、今日はハロウィンだよな。」

「そうだよ!だからね・・・」

「Trick or treat!」

「へ!?」



ジャンはの言葉を遮ってニヤリと笑う。

彼がこういう表情をするときは何か企んでいるときだ。

は状況が飲み込めなくて、目を白黒させている。

Trick or treat?と彼は繰り返す。



「Trick or treat!」

「・・・あ!はい。」



はパンプキンパイの存在を思い出した。

持ってきた包みを手渡す。

今度はジャンが驚いていた。



「・・・何これ?」

「パンプキンパイ!お菓子欲しかったんでしょ?」

「はぁ・・・」



今度はが笑う番だった。

予想外のパイの登場でがっかりのジャン。

しかし、それもしっかりと受け取っている。



「何だよ、せっかくイタズラしてやろうと思ったのに・・・」

「残念でした。」

「クッソ!」

「しょうがないなぁ。」



は立ち上がり、そっとジャンの唇にキスを落とした。


―Trick or Treat―


それは恋人たちの甘い呪文。



―fin―



―あとがき―
ハボVer.いかがでしたか?
ホントはさんに「Trick or Treat?」って言わせたかったんです。
その後にアハーンな展開が・・・(コラ
また別の機会に書きたいと思います。
お付き合いありがとうございました。
感想などありましたら<書>か拍手にどうぞ。


2006.11.02 執筆
2006.11.09 up