は着替えたその足でロイの執務室に向かった。
−コンコン
ノックすると、静かな声が聞こえてきた。
中にはロイが独りで仕事をしていた。
「今日、中尉はいないんだ。」
「まぁな。最近は真面目に仕事をしているからな。」
「へぇ。じゃあいつもは真面目にしてないんだ。」
う・・・と言葉に詰まるロイ。
どうやら墓穴を掘ってしまったらしい。
楽しそうにロイの机に近づく。
机の上の書類は残りわずかだった。
「今日はもうあがれるの?」
「あぁ。これが終わったらな。」
「じゃあ待ってる。」
応接用のソファに座る。
その様子を横目で見ながらペンを走らせる。
ロイは早く仕事を終わらせたい一心だった。
とゆっくり過ごすのは本当に久しぶりなのである。
逸る気持ちを抑えて書類と向き合う。
「・・・終わった。」
「お疲れ様。はい、パンプキンパイ。」
最後の1枚を仕上げると、がパンプキンパイを差し出した。
ロイの好物である。
ほどよい甘さとサクサクのパイ生地がの自慢だった。
それを受け取り、一口齧る。
ロイもも満足そうな顔をした。
「・・・うまい。」
「よかった。久しぶりに作ったから心配だったんだ。」
ほっと一息吐く。
そんな彼女を膝の上に乗せた。
1人用だがしっかりとした椅子がぎしりと軋む。
を後ろから抱きしめるロイ。
執務室に甘い空気が流れる。
が後ろを振り返り、2人の顔が近づく。
その時だった。
「大佐!新しい書類が・・・」
「あ・・・」
勢いよくホークアイ中尉が入ってきた。
は驚いて椅子から落ちそうになったが、ロイがそれを支える。
中尉は中の様子を見て、最後まで言葉を紡げず溜息を吐いた。
は独り頬を染めている。
「大佐、新しい書類が来たのですが・・・」
「何っ!?」
「・・・今日はもうやる気がないようなので、明日はいつもの倍以上頑張ってください。」
「あぁ・・・」
そう言って持ってきた大量の書類を机に置き、去っていった中尉。
いつも以上の量がある。
ロイは顔を青くした。
「・・・やって帰る?」
「いや、明日にする。今日はと過ごしたいからな。」
「いいの?」
「あぁ。明日頑張ればいいさ。」
そう言ってに軽くキスをした。
甘い甘いパンプキンパイの味がした。
―fin―
―あとがき―
久しぶりに書きました、ロイ夢です。
ロイさん珍しく真面目に仕事してました。
なんだかハロウィンとは全く関係ないような・・・
精進します。
感想などありましたら<書>か拍手にお願いします。
2006.11.02 執筆
2006・11・09 up
稍